年齢を重ねても、元気に楽しく暮らしたい――。
そんな願いを叶えるヒントが、吉村芳弘さんの著書『80歳の壁を越える食事術』には詰まっています。
この記事では本書のポイントをわかりやすく解説し、読んだその日から実践できるエッセンスをお届けします。
そもそも、元気な高齢者に共通する特徴とは?
あなたは健康な高齢者と聞くと、どんな人を思い浮かべますか?
・食事制限をしてスリムな体型を維持している人
・落ち着いた生活を送り、派手な活動を控えている人
…もしそうイメージしているなら、吉村さんの答えは違います。
なんと、元気な高齢者の特徴は「ぽっちゃり体型」と「おしゃべり好き」だというのです。
病院の待合室で楽しそうにおしゃべりをして、一人前の定食をぺろりと完食できる。そんな人たちが、実は一番健康的なのです。

長生きには「太りすぎ注意」より「痩せすぎ注意」
高齢者の健康を左右する最大の要素、それは体重だと著者は言います。
ただしここでの「体重管理」とは、前述のように痩せすぎないように注意することを意味します。
高齢者にとって、痩せていることはリスクになる
若い頃や中年期は、生活習慣病を防ぐために「太りすぎ注意」と言われます。
しかし65歳を過ぎると状況が変わります。
なぜなら、
- 病気で入院や手術をする際、体力の貯金が必要になる
- 退院後、痩せていると体力が戻らず寝たきりリスクが高まる
からです。
つまり、高齢期には脂肪という名のエネルギーが命を守る役割を果たすのです。

好きなものを好きなだけ食べていい!?
さらに吉村さんは、高齢者には
- 塩分
- お菓子
- 揚げ物
といった「健康に悪い」とされる食べ物も無理に控えなくてよいと述べています。
なぜなら、これらを制限するストレスや、食べる量が減ることで痩せてしまうリスクのほうが、
多少の悪影響よりもはるかに大きな問題になるからです。
65歳からは「食べたもん勝ち」
吉村さんは「65歳からは、食べたもん勝ち」という言葉を使っています。
好きなものを食べ、体力を維持することこそが、80歳、90歳まで元気でいる秘訣なのです。
医学界も注目する「肥満パラドックス」とは?
近年、医学界でも驚くべき事実が明らかになりました。
それが「肥満パラドックス」です。
これは、
- 病気を患った後、痩せている人より太っている人のほうが回復が良い
- 糖尿病や脳卒中を患った後でも、痩せ型より小太りの人のほうが回復が早く長生きする傾向がある
という研究結果です。
つまり、高齢者は「小太り」くらいが一番健康的だということが、最新の医療研究でも裏付けられてきているのです。
まとめ:高齢期の「食」は心と体のエネルギー源
『80歳の壁を越える食事術』は、これまでの常識を覆す新たな健康観を教えてくれます。
- 高齢期は痩せすぎに注意!
- 好きなものをしっかり食べてエネルギーを蓄える!
- おしゃべりや楽しい時間も健康に欠かせない!
60代・70代の方はもちろん、親御さんの健康を願う世代にもぜひ知っておいてほしい考え方です。
元気な毎日は、今日の食事から作られる――。
今から意識して、笑顔あふれる未来を手に入れましょう!
終活.comでは、終活に関する知っておきたい情報や最新の話題をお届けしています。
また、記事の内容についてのご感想や、ご自身の経験などもぜひコメントでお聞かせください!
コメント